三条市にて歯科医院開業をお考えの先生方
および三条市歯科医師未入会の先生方へ


 三条市は新潟県内の中核都市として、新潟県内でも重要な立場にある市です。
ですから歯科医院も多数存在し、歯科医師もたくさんいます。
 立場や開業地の違いはあれ、私たち三条市の歯科医師は、ほとんど全てが歯科
医師会に所属しています。それは三条市では学校歯科健診や保育園歯科健診、
歯周病健診等、行政から委託のある、市民の口の健康を守り、増進する事業を
歯科医師会を通じて行っているからです。

 会というのは基本的に入る必要がないのであれば、誰でも入らないものです。
私たちも必要がなければ歯科医師会という組織に入会もしていないでしょうし、
組織を継続してもいないでしょう。しかし、少なくとも三条市では歯科医師会という
組織は市民の健康を守り、子供たちにあっては健全な口腔を育ててもらうために
必要とされています。仕事からいえば行政から裕福になるほどの委託料は頂けま
せんし、歯科医師会からの持ち出しも存在します。
しかし、それは私たちにとっての職務的な道義であり、責務であると考えています。

 東京等の都市では歯科医師会に入会しない歯科医師が増えているそうです。
確かに歯科医師会に入会せずに、歯科医師会会員が行っている公共的な仕事を
放棄してしまえば、その分の労力を自分の歯科医院の経営に回せて、自らの医院は
潤うかもしれません。余計な人間関係を作らずに済み、気持ちも楽かもしれません。
しかしそれは恐らく街ぐるみで利潤を追求し続けている東京という場所で通用する
理屈なのだと思います。

 三条市は市民がお金儲けばかりを考えている場所ではありません。都市型の
理屈で歯科医師会と離れて自らの歯科医院の経営だけを追い求めれば、やはり
地域の歯科保健から浮いていきます。歯科医師会員でなければ、学校歯科健診
や企業健診等を行えません。そのような公的で重要な歯科健診を行えない一方で
歯科医師会会員の先生たちが健診を行い、歯科医院で診てもらうように勧告をした
患者さんたちは、歯科医師会に入っていない先生の歯科医院を受診するかもしれま
せん。歯科医師会に入っていない先生方は、歯科医師会主催の歯科健診の研修
にも参加していないのですから、公的な歯科健診の共通の診断基準も知りようが
ありません。どうして公的な健診での受診勧告を引き受ける形での診療ができるで
しょうか。どうしてもどこかに無理が生じます。少なくとも今の地域医療の現状から
鑑みれば、歯科医師会に入会しないで歯科医院を開業しようとすれば、最終的に
自らの気持ちや、恐らくは診療システムが必ず荒みますし、いつかは孤立した
さみしい気持ちになってしまうと思います。(事実、日曜診療を行っている歯科医師会
非会員の先生のところに歯のトラブルで駆け込んだ市民の方が、誤った診断に
基づいた誤った治療を行なわれて、本来ならばしなくてよかった痛い思いをされた
ケースが出てきています。歯科医師会に入会していないが故に三条市の他の
歯科医の先生と連絡を取りあえないためです。これは医療として極めて危険な
ことです。他の歯科医院と情報交換ができない先生は、日曜診療をやるべきでは
ない、と言わざるを得ません。また、三条市歯科医師会を頑なに拒まれていた先生が
以前におりましたが、保険診療の不正請求をして廃院してしまうという、なんとも
残念なことをされてしまいました。歯科医師会に入会していない先生が全てモラル
が欠如しているとは言いませんが、やはりある程度のコミュニケーションがあって
こそ維持されるモラルもあると思います。大変な思いをして歯科医師になったであろう
同業者が社会的、倫理的に困った状況になるのは大変残念なことです)

 私たちは地域でともに三条市の人々の口の健康を守るための仲間を必要として
います。歯科医院の開業はいろいろな要素で決まるものですから、それは最後は
開業される先生が決めるところです。しかし、もしも自分が開業する場所が三条市
以外に考えられないということであれば、是非三条市歯科医師会にご連絡ください。
そしてもしも最終的に三条市で開業ということになるようでしたら、是非私たちと
一緒に三条市民の健康を堂々と守る歯科医師になってください。

まだ入会を迷っていられる三条市内でご開業の一部の先生方へ:
 三条市歯科医師会会員でいることは、前述の理由でとても大切なことだと思います。
改めて日々ご検討頂き、三条市歯科医師会入会ご希望のご連絡をお待ちしております。